2013-01-09 Wed
友人には小学校3年生と幼稚園の年長さんの二人の息子がいます。ある日、お兄ちゃんが学校からほっぺに大きな傷を作って帰って来ました。理由を聞くと「転んだ」としか答えません。不審に思っていると、しばらくして担任の先生から電話がありました。「どうも、お友だちとけんかをしたらしい」とのこと。
実は、幼稚園の次男にはとても強い食物アレルギーがありました。小麦、大豆、鶏肉、卵、乳製品、甲殻類、青魚、ナッツ類・・・。ですから家族そろって外食など、一度も行ったことがありませんでした。長男は「ファミリーレストランに行ったことがない」という理由でいじめられたのでした。
ついつい手のかかる次男のことばかりに気を取られ、聞き分けのいい長男の寂しさやひそかな我慢に気が付かなかった友人はショックを受け、すぐにファミリーレストランに連れて行くことにしたそうです。
ですが、次男のことを考えると、どうしても食べ物を持ち込ませてもらえるレストランが原則です。レストランで持ち込みなど到底断られるに違いない、そう思いながらも友人はひょっとしたらという思いで電話をしました。
最初に電話をしたレストランは友人が事情を話す間もなく「無理ですね」と断られました。2度目のレストランは「社のきまりですから、申し訳ありませんがお持ち込みはご遠慮願います」とのこと。やっぱりだめか・・・ため息をつきながら、でも長男の傷のある顔を思い出し、どうしてもあきらめられず3件目に。
出てくれたのは店長らしき男性でした。
友人の切なる声に店長さんは最後まで事情をよく聞いてくれたそうです。次男のアレルギーのこと、長男が学校でいじめられたこと、そしてどうしてもレストランで食事をしたいこと、そのために次男の持ち込みを許して欲しいこと。しばらく考えていた店長さんは「わかりました。私が責任を持ちますから、ぜひいらっしゃって下さい」と仰って下さったのです。
夜になり、初めてのファミリーレストランへ家族そろって出掛けました。
電話の店長さんがにこやかに迎えてくれました。そして席に案内すると、「一応決まりですから、お持ち込みのものをチェックさせていただけますか?」とのこと、友人が用意してきたタッパーを持って立ち去られました。
「さあ、なんでも好きなもの頼んでいいよ」お父さんと友人がそう言うと、長男は「お子様ランチが食べたい」。もっと豪華で美味しそうなメニューが山ほどあります。でも長男は他のメニューに見向きもしません。そう、“お子様ランチ”を食べることが長男のささやかな夢だったのでした。両親は顔を見合わせ、こんなにも我慢させて可哀想なことをしたと本当に反省したそうです。
10分ほど待って、長男の前に万国旗が立った美味しそうなお子様ランチが運ばれてきました。長男は目をキラキラ輝かせながら喜びました。
すると、そのとき。すぐあとから店長の手でもう一つプレートが運ばれました。なんと。それは友人が店長に渡したタッパーに入れていた食べ物でした。それがお子様ランチに変身し綺麗に盛り付けられ、そしてお兄ちゃんと同じ万国旗が立てられていたのです。
友人はもう言葉になりませんでした。お子様ランチも子どもたちの喜ぶ顔もみるみる涙でかすみました。「ありがとうございます」それだけ言うのがやっとでした。
友人ファミリーにとってこの感動的なできごとは一生忘れることはないでしょう。
心のある店長さんの素晴らしさに拍手です。軟弱で利益至上主義の人が多い中、これでこそオトコマエですね。
外食産業では持ち込みに悩むところも多いと思います。常識ある大人ばかりではないですから。
旅館でも同じ。館内で飲み食いされたもので万が一食中毒や事故があれば、責任は免れないからです。
お客さまと受け入れる側が納得してあるもの。
持ち込みとは本来そういうものであるのでは、と考えさせられた感動的なお話です。皆さまはどう思われますか?
2013-01-06 Sun
皆さま、こんにちは~(^_-)-☆年末年始のほぼ9割は毎年お泊りになるご常連さまばかりでした。
とても忙しくテンテコマイになりながら、皆さまの温かい寛容なお心でなんとか終えることが出来ました。
いろいろ不行き届きばかりでしたが、素晴らしいひいなファンの方々に支えられていることを今更ながら深く感謝致します。
また、早朝から夜遅くまでがんばってくれたスタッフたちにも心から感謝致します。
昨晩もかれこれ7年のお付き合いになるH夫妻がご来館くださいました。
そう、私のブログを昔から読んでくださっている方ならご存知の・・・{コブクロ}からのご縁をいただいた唯一のお客さまです。
ご存知でない方のために(笑)。
そう、私はデビュー後すぐからのコブクロファンでした。どれくらいのファンかというと、年間ライブは3回以上、通算50回近くは行っているはず。
和歌山に事務所がありとても親近感があったのと同時に、二人の歌唱力、素直に胸に届く楽曲に時に励まされ時に優しい気持ちになり・・・人生においていちばん忙しい30代、子育てとハードな仕事の両立で心身ともに砕けているときいつもいつも助けられました。コブクロがいなかったら乗り越えて来られなかった、と言っても過言ではありません。
H夫妻は和歌山でのファンフェスタのがあった2006年に私のブログを見てご宿泊して下さったのがきっかけで、その後も何度もお泊りいただいく大切なお馴染みさまに。その間にはご結婚され、そしてご家族が増えられて・・・。いつも思うことですが、おひとりおひとりの人生の節目に当館が思い出として残っていくこと、本当にありがたく思います。
そして、出会いの不思議さを感じます。これもコブクロが繋げてくれたご縁、感謝しないと。
今朝もお見送りのときに少しだけコブクロ談義(笑)。
それぞれに若い頃のようにライブをハシゴするほどの熱さはなくなったね、と。
それでもずっと変わらぬ感謝の思いはあります。もう、それは息子たちの活躍を見守る母親のような境地で(笑)。

Hさまファミリー、これからもどうぞ末永くお付き合い下さいませ。
ありがとうございました



若鮎、おいしかったでーす

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