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大女将と鉄鍋

皆様、こんにちは。

連日の忙しさに栄養ドリンク片手に乗り切ったゴールデン・ウィーク明け、少し体調を崩してしまいました。「あれ?女将日記更新してないぞ?」とご心配いただいた方、ありがとうございました。少しずつですが頑張りますのでこれからも応援をお願い致します。

今日もおかげさまでお昼のご宴会がたくさんあり、洗い場が回らないとのことで久しぶりに“スーパー皿洗い機”(と勝手に名付けている)に変身致しました。
食器を早く洗い上げるには順番があります。宴会から下げた同じ器ばかりを仲居が配膳室でより分け、それを一斉に洗っていくのが一番効率が良いのですが、なかなかそううまくは物事は運びません。
試行錯誤の結果、その時そのときの状況に合わせて一番良い方法をと苦心する日々です。
方法一つで終わる時間が30分や1時間もの差が出てくるから軽視できない課題です。

今はお皿洗い専門のパートさんが数人いますが、少し前までは主人の母親である大女将が中心になりやってくれていました。
旅館の女将さんには大きく分けて二通りあります。
旅館の顔として表舞台で活躍するか、その対極で黒子として地味にコツコツ働くか。
母はもちろん後者です。
母の偉大さは口では言い表せません。例えば体が疲れて少しでも早く横になりたい時にでも仕事を先延ばしには決してしない意志の強さ、他人が面倒がったり嫌がったりすることを自らすすんでやるところ、そして几帳面さ。どれをとっても私など足元にも及びません。

“スーパー皿洗い機”と化した今日、最後の最後に「大阪屋名物鉄鍋」(これも勝手に名付けている)を洗いました。
昭和40年代に購入後、ずっと変わらず使いつづけている「鉄鍋」はその名の通り鉄でできているのでずしりと重く、今では余り見かけない代物です。
金だわしで一つ一つごしごしと無心で洗ううち、父母が、そしてはるか先代がずっと大切に守り続けて来たであろう「大阪屋」の歴史の重みをずっしりと感じました。
「大阪屋」は江戸末期(文政4年1822年)にはすでに旅館を営んでいた記録があります。
時代を超え形を変えはしても、思うものは唯ひとつゆえに続いてきた歴史。
そして母が一生懸命洗いつづけた鉄鍋は母の人生の証でもあります。

母は今では半分引退のような形で、大変な時だけこまごまと助けてくれております。あとはもっぱら私の子供たちの世話に勤しんでくれています。
感謝、の一言につきます。
私は周りの人に助けられ、大きな歴史の中で生きさせてもらっている、そのことを忘れてはいけないと思い出しました。

そして、今日、タイムリーなことに素敵な格言に出合いました。 
   
      心が変われば行動が変わる
      行動が変われば習慣が変わる
      習慣が変われば人格が変わる
      人格が変われば運命が変わる

心は最後に運命をも変えうるんですよ。すごいですね。
 
お皿洗いの今日一日。“私が私の足で立つべき位置”を思い起こしくれた素晴らしい一日となりました。


| hiina | 16:53 | comments (x) | trackback (x) | マジメな旅館のお話 |
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