2012-05-26 Sat
皆さま、こんにちは。5月26日は私にとって特別な日。
夭逝した妹の命日です。
もう記憶もモノトーンな遠い昔のことですが、昇華された悲しみは時の経過とともに薄れ、もう思い出すことのほうが稀になっている。そんな自分に気付き何だか嫌になりそっと彼女に謝る。
人の命というのはなんだろう。
突然に身内の死を経験した私は何もかも深く思いつめる子どもでした。幼い体が過酷な現実を受け入れることを拒み、よくおびえ、いつも憂いていたように思います。
それでも人はいろんな経験を経て学び強くなるものです。優しくもなれるものなのです。
それは今まで出会った人たちのおかげでもあります。
この仕事をしていると、共有するひとつの時間で、生と死の形を目の当たりにします。
あるご宴会場では100歳で大往生なさったおばあさまの49日の法事が。
小さな亡骸になりレースのハンカチで包まれたおばあさまの傍らでおそらくひ孫?玄孫?が賑やかに笑顔で歌う。
片や隣の宴会場では真っ白いレースの産着に包まれ、すやすや眠るお宮参りの赤ちゃんが。
人生の始まりと終焉と。いろんな思いで見守り、ときにいろんな感情が交錯し胸が詰まります。
もし今日命がついえたとしても悔いの残らない人生を歩んでこれたのは、おそらく妹が残した命の重みというメッセージを受け取ったおかげ。だからこそ、岐路に立つたびその瞬間瞬間を自分自身で選択し懸命に歩んできたつもりです。
これからも私らしく清く明るくたくましく。
頬に当たる柔らかな陽射し、海からの潮風、磯の香り、花々の彩り、人の温かさと醜さ…生きていることの奇跡を感じながら感謝しながら。
今宵は彼女一人に思いを馳せながらビールをいただこうと思います。
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