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答えは自分の中に
皆さま、こんにちは。



先日久しぶりに会った旧友との話を、気が付くと反芻している自分がいます。


彼女、年末に2泊3日の九州への旅を楽しんできたそうです。

旅先は地域活性化に成功され、今ではとても有名な観光地となったふたつの某所。

多く点在する旅館においても、人気に胡坐をかくことなく日々切磋琢磨し高水準をずっと保っていらっしゃいます。


友曰く、「1泊目のお宿の若おかみがとても良かった」とのこと。


その日の九州は朝から雪。

レンタカーで現地に急ぐ友の元に、天候不良をとても心配した若おかみから何度も何度も電話がはいったとか。そして無事に到着したときには、まるで親戚の家に帰ってきたかのような信頼関係がすでに出来上がっていて、初めて会った気がしなかったと。

思ったとおり、きめ細やかなおもてなしが細部まで行き届いた旅館で、チェックアウトまで本当に気持ちよく過ごしたそうです。

何よりも・・・夜は遅くまで、朝は早くから笑顔で働く若おかみの姿に「若おかみ、寝てはらへんやん!」ととても感動をしたとのこと。


ちょっと目からうろこでした。

そう、夜は遅く朝は早い旅館の仕事。

ワタクシも含め、スタッフみんな至極当然のことになっている。旅館って、働くってそういうものだと思っている。

でも、友のようにそんな当たり前のことに感動してくれ、口には出さないけれど感謝してくれ、ワタクシたちの立ち居振る舞いや言葉使い、すべて見てくださっているお客さまがたくさんいらっしゃる。・・・その事実に改めて感じ入りました。

逆に、襟を正す良い気付きでもありました。


旅館の仕事って本当に大変です。そんな中でスタッフは一生懸命頑張ってくれています。

その一生懸命な姿に人は感動します。

だからこそ、とても心の温かいたくさんのお馴染み様にも恵まれ現在があります。



折りしも、長年購読している「月刊ホテル旅館」を手にしながらちょっと凹んでいた私。ページをめくるたびに全国にはこんなにも素晴らしい旅館がいっぱい・・・。

{羨ましい}

そんなふうに少しでも思った自分を反省。





結局、そうではないのです。

館内にたゆたう空気感、温もり、香り・・・それは形あるもの立派さだけではなく、他でもないそこで働く「人」が紡ぎだすもの。

我が旅館は我が旅館なりの色を出していけばいいのだ、何にとらわれることなく、躊躇することなく。



「原点」そんなことに気付かせてくれた友に改めて感謝しました。

そう言えば、彼女、こんなことも言っていました。

「旅先でもついつい{女将}というと、貴女を思い出して他人事とは思われへんねん」







| hiina | 13:36 | comments (x) | trackback (x) | マジメな旅館のお話 |
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若女将の日和見日記 2007年11/3以前はこちら

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