2010-07-02 Fri
皆様、こんにちは。とても悲しい出来事がありました。
ワタクシのよく知る旅館さんが諸々の理由でお商売をやめられるとの話を聞いたのは10日ほど前のことです。
G・W明け、じゃらんネットからそのお宿の名前が消えたのをすぐに気がついたのはワタクシでした。
実は・・・その直前にお宿にとても胸の痛い悲しくて涙が出るような口コミが書かれました。ワタクシ自身も数日へこむような内容でした。
温厚で大変お優しいご主人と、一生懸命ご主人を助ける心遣いの素晴らしい奥様。
お客様からとても評判の良かったいいお宿でした。
お宿の内部を拝見したことはありませんが、施設自体は老朽化してあらゆる箇所の修繕が必要な状態、もちろん今流行りの派手な設備などないどころか、お風呂さえもおそらく質素で簡素な状態だったであろうと思います。
ただ、お客様から絶大な支持を得ていたのは、他ならぬご夫婦のお人柄とご主人自らおもてなしをなさるお魚中心のお料理の数々・・・。
じゃらんネットでの口コミがいつもサービスと夕食は4,8や4,9の高得点ということから、お客様の満足度をうかがい知る事ができました。
同じ商売という立場、苦労も楽しさも痛いほど判り、口コミを度々拝見しては心の中で自分のことのように本当に嬉しく思っていました。
ただ・・・お宿の台所事情まではわかりませんでした。
経営が切羽詰った大変な状況だということも、これから先のお考えもまったく何も。
数日後、落胆して帰ってきたウチの専務から「○○さん、もう辞めるんやて」と聞かされました。
どこかで引き際を探していらっしゃったのかもしれません。ですが、最後に背中を押された本当の理由は・・・あのじゃらんネットの辛辣な口コミだったのです。
どうして一部の主観的で偏った評価によってこんな辛い結末になるのでしょうか。
どうしてこんな不条理が許されるのでしょう?
怒りと深い深い悲しみでいっぱいです。
ご夫婦にとってはお客様からの「喜び」の声だけがお宿を続ける生き甲斐となっていたのに。
「奥様の心配り・笑顔にとても癒されました」
「お魚がこんなに美味しいものと初めて知りました」
「田舎に帰ったようなご夫婦の温かさに・・・また絶対来ます!!」
あーもうダメです。
ご夫婦の落胆と苦悩を思えば思うほど辛くて涙がぽたぽた出てきます。
もう訳もわからずただただ辛くて悔しいのです。
この競争社会、確かにネットでの口コミというのはある意味大切なものかもしれない。
ただそれにより我々は恩恵を受ける代わりに大変な被害も受けるのが実情です。
頭を垂れて反省し、自分を奮い立たせ改善するきっかけにもなるが、悪意さえも感じるような自分本位の身勝手な口コミに泣かされることもあるのです。
何の恩義もないR社にたくさん手数料を払い、しかも弱いお宿に最後までも決断させるこの不条理なシステムって・・・いったい何?
でも・・・何もデキナイワタクシ。
涙を流すことしかして差し上げられません・・・。
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