2012-07-16 Mon
皆さま、こんにちは。暑さが本格的にやってきました。
連休中、いい天気に恵まれ、お客さまホントにヨカッタ!
さて先日、私が遭遇した出来事をご紹介します。
友だちに会うために京都へ行ったその帰り道のこと。
その日は土曜日ということもあり、駅のお手洗いはとても混雑していました。常に10人ほどが列を作り、私も順番を待つため最後尾に並びました。
そこへ、4歳くらいの女の子を連れたお母さんが私の後に並ばれました。女の子はお手洗いをとても我慢している様子で傍でお母さんが
「もうちょっとやから我慢してね」と優しく、でも焦り気味に声をかけていました。二人の様子が非常に気になりながらも、どうしてあげることも出
来ずに、自分の番が来たら先に行かせてあげようと考えておりました。
すると、一番前にいらっしゃった女性がこちらにすーっと歩いていらっしゃいました。浅葱色の絽の着物をセンスよく着こなされた60歳くらいの美しい女性でした。そしておもむろに「よろしかったらお先にどうぞ。私はまだ後でも大丈夫ですから」とニッコリ微笑みながらおっしゃったのです。若いお母さんはビックリしながらも何度も何度もお礼を言い、女の子も「ありがとう」と、急ぎ足で中に入って行きました。その女性はごく自然に私の後ろに再び並ばれました。
それにしても、その女性のお仕着せではないお話のなさり方、軟らか且つきびきびとした物腰、凛とした佇まい・・・。蒸し暑く狭い空間といらい
らとした空気が、一瞬で爽やかなものに変わったのが見て取れました。とても素敵な出来事でした。
同じ日にその真逆のシーンにも出会いました。
特急の指定席が取れず、自由席の列に並んでいたときのことです。
しばらくすると30人ほど並んでいる最後尾には並ばず、さも最初から並んでいたかのように10番目ほどに横入りする若い男性がいました。
半そでから出た両腕は刺青だらけ、黒い帽子にサングラス。私は一方的に刺青そのものが悪だとは思っていません。ただ、その刺青は単に威嚇だけのもので、ポリシーも確固たる理由も持ち合わせない空っぽなものであれば、その人の人間性はよりいっそう空虚なものでしかないでしょう。
人助けに使う腕ならよりいっそうカッコいいのに。どういう感覚で平然と間違ったことをするのか理解ができません。
そういう私もその男性に注意する勇気がなかった弱虫です。見ないふりをしたせめてもの償いに、このブログで訴えますね(笑)。
上記のどちらが格好いいかはすぐに判断がつきます。
ただ人の役に立ち、ただ人の喜ぶ姿をみたいから、困っている人を助けたいという無償の行為は無条件に人の心を打ちます。同じ与えられた
時間を生きるなら、どんなときにも、人の痛みがわかり、人の喜びのために尽くせる素敵な人間を目指したい。そう思った出来事でした。
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