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影膳
皆様、こんばんは。


今日はちょっといいお話を。

新人のまりこチャン。まりこパワー全開で毎日頑張ってくれています。

そろそろお客様のお食事のお世話をさせていただくようになりました。とはいえまだまだ入りたてのほやほやですから、もちろん先輩サービススタッフと一緒に、です。

いろいろオモシロイ失敗もしてくれます。
今日もお料理を出すのに「ウーロン茶でございます」と言い間違え(・・・なんで言い間違えるねん!?)、お客様からずっと「ウーロン茶ください」と可愛がっていただいておりました(笑)。


さて、つい3日ほど前、何度かご利用いただいているN様がお見えになりました。
私もご来館いただいたときにはご挨拶もさせていただくとても温厚な熟年の紳士です。
いつもお友達とご一緒ですがその日はお一人でのご宿泊でした。

ご夕食をまりこチャンがご用意している最中のこと、「食前酒のグラスをもうひとつ貸して下さい」とおっしゃるのですぐさまお持ちすると、それまで寡黙だったN様が突然堰を切ったように話し始められました。

「本当は妻を連れて来たかったのですが、一月ほど前に亡くなってしまいましてね」

ご用意したグラスは奥様のものだったのです。
奥様を亡くされてからは、心にぽっかりと穴が空いたような喪失感で何もする気力が出ず、今日は思い立って当館にお越しいただいたとのこと。

それからいろいろとお話しを聞かせていただいたようで、部屋から出てきた彼女はうるうるしながら報告してくれました。

ひとりずつ環境が違う中で暮らしていらっしゃるお客様。
たくさんの苦労を乗り越えて、日常から開放されるために旅館に来られます。たった一晩のこと、人生うちのほんの一瞬かも知れませんが、私どもに貴重な時間をお預けになるわけです。私どもをわざわざ選びお越しいただくことのありがたみを常に胸に置かなければなりません。
私どものような小規模の旅館はお客様の顔がよく見える利点があり、それはこの仕事の醍醐味である、「お客様の心の琴線に触れるサービスをしてさしあげられること」、が充分可能です。
お客様と一緒に笑い、時には泣き、たくさんのことを教えていただく、それが人間関係の素晴らしさです。


そんなことをひとしきり彼女と話しました。

次の日の朝食時、お茶碗とお箸をお二人分ご用意致しました。


猛勉強中のまりこチャン。頭の回転が速く、けっこう博識でおちゃめで、既に頭角を現し始めています。

がんばれ~!まりこ!人生は学ぶほどに感動の連続だ!!


| hiina | 20:34 | comments (x) | trackback (x) | マジメな旅館のお話 |
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