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とにかく働くことです
皆様、こんにちは。


つい先日、私の一番下の弟夫婦に初めての赤ちゃんが産まれました。私にとってはとても可愛い姪っ子です。
新しい命の誕生は小さくとも大きな存在感で、無条件に周りの人間をも幸せな気分にしてくれます。
晴れて父親と母親になった若い夫婦にエールを送りたいと思います。頑張ってネ!

生まれてくる命もあれば、なんの罪もない人々が命を落す無情な事件が毎日のようにテレビや紙面を賑わしています。
つい最近では佐世保で友達や無関係の人間を巻き添えに自殺した残酷な事件がありました。
加害者は社会生活に馴染むことができない、いわゆる「ニート」と呼ばれるヒトでした。
どうしてこのような悲しい事件が途切れることがないのでしょうか?

「生きること」は誰しもみな、決して楽なことではないということ。
辛くても泣いてばかりでも、それでも毎日は平等に繰り返しやってくる。自分だけが不公平なわけではない。
それを知っていれば、もっともっと楽に生きていけたのではと思います。

私は3人の子供の親ですが親として一番重要な役目とは、塾に入れて勉強ばかりさせていい学校に入れることでもなく、いいお洋服を着せごちそうを食べさせるためでもなく、「社会生活にいかに順応できる人間に育て上げるか」だと思います。それが親としての成績表です。

一部上場会社の部長さんでも家庭を顧みない父親より、寒い中でも暑い中でも一生懸命外で仕事をして子煩悩なお父さんの方がずっとずっとエライ。
お勉強ができたからって人とのコミュニケーションがとれない人より、他人のことでも涙できる頭の悪い人間の方がずっと人間としての輝きがある。そう思います。


私の人生は働くようにと決まっているのでしょうが、嫁いできて10年、ようやくこの仕事の面白みが判るようになりました。他館の女将さんがおっしゃるように、やはり10年もかかりました。あくまで目安としての数字で、女将業にかかわらずちょうどその時期にある程度の人生経験を経て、人間としてもようやく半人前になってくるということでしょう。

振り返れば本当に立ち止まることなく仕事ばかりの毎日でした。休んだのは3人の子の産前産後1ヶ月ずつと、年に1・2回里帰りするときぐらいでしょうか。
旅館に戻ってきた主人も最初の頃は、和歌山での地盤を固めるため、JCや旅館関係など外とのお付きあいがとても忙しく、週のうち3回自宅にいればいいほうでした。もちろん帰ってくるのはいつも夜中でしたから子供の世話はすべて私がしました。

その頃は車で10分くらいのところにマンションを借りて生活していましたので、毎日首もまだ座らない赤ん坊を車に乗せて通勤するわけです。小さなお子様をお持ちのお母さんならたったそれだけのことにしても、その大変さはおわかり頂けると思います。
雨なんか降ろうものなら、子供たちが濡れて風邪をひかないようにと必死で、その滑稽さに我ながら涙が出ました。
でも、そんな苦労より一番辛かったのは、忙しい日が続くと仕事を終え旅館から帰るのが夜10時や11時になってしまい、上の子供たちを旅館に置いて帰らなければならないことでした。
つかの間の時間でも翌日まで離れ離れ、傍にいて寝顔を見られない辛さ、寝息を聞けない悲しさは今思い出しても身を引き裂かれるほどです。体より心の苦労の方がよっぽど上でした。


それでも、辛くても逃げてはいけない。働くことで大きな社会の小さな小さなネジのひとつとして何らかの役割を果たさなければいけないし、それに人生の約3分の1は仕事してる計算だもの、楽しまなきゃ損。そんな思いが毎日仕事へとむかわせてくれました。
私の父親も仕事人間でしたから、そんな背中を見ながら育ったおかげでしょう。

私自身も子供たちには同じようにしか、教えてやることができませんが、それはそれでいいのかなと思います。
きっと子供たちは私の働く姿を見ながら、今は解らなくとも何かを感じ、成長したときにきっと形として意味のあるものに気づいてくれることと信じています。
そのためにはお母さんは楽しいんだよ、人生は奥深く面白いもんだよといつも笑顔でいなきゃと思います。
そして、子供たちには「若いときの苦労は買ってでもしなさい」そう教えるつもりです。



| hiina | 23:10 | comments (x) | trackback (x) | 徒然なる思い |
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