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学びの場その2


皆様、こんにちは。
一日遅れの発信です。

最近、何の罪もない子供が被害に遭う事件が立て続きに起きました。
小さく幼い被害者の苦しみ、恐怖はいかほどであったかを想像した時、激しい怒りを感ぜずにはいられません。3人の子供を持つ母親として決してひとごとではありません。
すべての子供たちは今や防犯ベルなくしては学校にも行けません。信じられませんよね?
道草も出来ない世の中なんて異常です。子供たちは学校の勉強以外のところでたくさんの経験をし心身ともに成長します。友達や自然とのふれあいの中で世の中の繋がりの大切さ、自己啓発を学びます。当たり前のことをできないかわいそうな子供たち。本当に不憫です。

どうして、この手の事件は途絶えることがないのでしょう。
人間が人間を殺める権利などどこにもありません。親が子供を虐待することも。
加害者自身が手遅れになる前に自分で気がつける人間関係をうまく構築できてさえいれば、こんな悲惨な事件は少なくなるはずでしょうが・・・。

私自身、懺悔に近い忘れられない出来事があります。人間、頭ではわかっていてもいざ自分がその場面に遭遇した場合何も出来ないものだと知りました。

数年前、お客様に少し挙動不信なお母さんと小学校4年くらいの男の子が4人ほどのグループでお泊りになりました。
楽しいはずの旅行なのに男の子はいつも一人ぼっちでした。そのお母さんはというと旅行を楽しむ目的ではない様子でした。ロビーで携帯電話を片手に延々とヒステリックに、「私なんかあかんのよ!!!」と繰り返し、人目もはばからずに泣き叫び、それは異常な光景でした。

その後夜10時頃に男の子がぽつんとロビーで座っていたので何気なく声をかけ、振り返ったその顔に愕然としました。ほほは真っ赤に腫れ上がり、耳からは血が出ていたのです。あまりの驚きに数秒間絶句し、顔を覗き込みやっとの思いで「どうしたの?」と尋ねました。
男の子はなんと言ったと思いますか?
「お母さんは悪くない」
別のことを聞いても質問には答えず「お母さんは悪くない」と最後まで繰り返しました。
日常的に虐待されているのでは、と直感で感じました。
子供が親をかばっている・・・こんな悲しい現実があるでしょうか。何をされようとその子にとってはかけがえのない世の中でたった一人の母親なのです。それがどんな母親であろうと。

眠れない夜を過ごして翌日、私は宿帳の住所を調べ、その地域の保健所の電話番号を調べました。
しかし。恥ずかしながら結局電話をすることが出来ませんでした。
歯を食いしばって泣かずにいた男の子の顔を思い出した時、通報することが果たしてその子にとって本当に嬉しいことなのかわからなかったからです。
「お母さんは悪くない」とただひたすらに繰り返した幼い心の中は、お母さんへの愛情と自分も愛されたいと願う思いであふれていました。お母さんを連れて行かないでと訴えていました。同時に私の存在を頑なに拒んでいました。

こんな商売をしている以上、それなりに守秘義務があり、どんな方であろうとお客様の名前をご本人の承諾も得ず口に出すことにも抵抗がありました。

「何か困ったことがあったらいつでも電話をしてね。いつでもおいでね」
次の日、これを言うのが精一杯でした。

今となれば良かったのか悪かったのかわかりません。思い出すたび自問自答です。
その子は今ごろは高校生ぐらいでしょうか。
どうか、悲しい思いをする子供たちが1人もいない世の中になりますように。。。願ってやみません。


| hiina | 16:35 | comments (x) | trackback (x) | 徒然なる思い |
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